短歌8首『かっこいい大人』

 

生活に必要のない物を売る 命もひとつの持ち物である

 


僕たちが野垂れ死ぬ頃には歌も意味を持たなくなるのだろうか

 


濡れちゃいけないものだけをしまったらあとは雨音で踊る僕らだ

 


大きめの服を着るのが楽しくてかっこいい大人もたくさん見た

 


いらないものをいらないと言う前にまずは本気で遊んでみろよ

 


人の目でわかる全ての色がありこの目で好きな色を見つける

 


吹きすぎる風に困っていたい 働くのならば季節がわかるところで

 


ほつれから吹き抜ける風 いつまでもこういうものを売って生きたい